クロワッサン特別編集 昔ながらの暮らしの知恵 / マガジンハウス | 活字中毒

クロワッサン特別編集 昔ながらの暮らしの知恵 / マガジンハウス

まさにおばーちゃんの知恵袋って感じの一冊です! 私なんかもそうですけど、最近の人っておばあちゃんと暮らしたことがある方が少ないんじゃないかなぁなんて思います。若い人だけの暮らしだと新しい技術や品物はどんどん入ってくるけれど、古いけどいいものというのが廃れていってしまう。だけど昔ながらの方法や物がいい場合もあると思うんです。そんな「古き良き物や考え方」をまとめてくれているのがこの本です。


掃除、洗濯などの家事全般、人間関係に健康管理など。できるだけ簡単に時間をかけずに効率よくというのも確かにいいと思うんです。でも、時間は少しかかるけど、ひと手間かけた丁寧で贅沢な暮らしは別の幸せを運んでくれるような気がします。


作れるものは自分で作る。

どんなものでも簡単に捨てずに大切に使う。

クスリに頼らずに健康管理する。

季節に合わせた行事で、心を豊かにする。


今の私が全部こういう昔ながらの暮らしにするのは絶対に無理だと思うし、たぶんやってみたとしても途中で悲鳴をあげてギブアップしちゃうと思うんです。でもね、できるところだけ&無理のない程度でいいから残していきたいなぁと感じました。なんていうのかなぁ、別にわざわざ本に書いてあるみたいに自分でお味噌やお酒を作らなくてもいいと思うんですよ。買っても、手軽な値段でおいしいものがたくさんありますもんね。手縫いで作るのだって、絶対にミシンの方が簡単だし時間も短縮できるし。だけど、こういう姿勢というか考え方というか、そういうものに憧れをもちました。


本の中で評論家の吉沢さんという方が「始末のいい暮らし方」というお話を書いています。始末っていうと捨てることを想像してしまう私ですが、整理をつける・倹約するといった意味なんだそうです。捨てると整理するとではだいぶ印象が違いますよね。吉沢さんが言うところの始末のいい暮らしとは、必要なところにはお金を使い、不要なところには使わないということ。贅沢に憧れてバランスを崩すような暮らしではなくて、自分の足元を見て生活を考えようということなんです。うぅ、胸が痛いと思ってしまった私ですが、記事を読んでいて確かにそうだよなぁと納得することも多々ありました。


身の丈にあった、季節を感じながらするつつましい暮らし。

いまよりも心が豊かになれるんじゃないかなぁ・・・。



クロワッサン特別編集 昔ながらの暮らしの知恵。
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