夜は短し 歩けよ乙女 / 森見登美彦 | 活字中毒

夜は短し 歩けよ乙女 / 森見登美彦

最近時々ネットで見かける「森見登美彦」さんという名前。初めて見たときに「この人の名前はどこで切るんだ??」と真剣に悩んだ私です。blogを読むと評判もよいみたいだし、なんだかとっても気になる方なのでさっそく手にとってみました。
読んでみたら、これがまたとってもまたキュート。愛らしいという表現がぴったりな女の子と男の子の恋愛話でした。舞台が京都というせいもあるのか、言葉遣いもちょっぴりレトロな雰囲気なんです。読んでいてぐいぐいと本の世界に引き込まれるような感じがありました。
彼女こと「黒髪の乙女」の背中を見続けている先輩は、なんとかきっかけを作ろうと偶然を装って彼女の行く先々に登場します。夜の先斗町、神社の古本市、大学の学園祭。そんな2人を待ち受けるのは奇妙な人々と、奇妙な出来事。小さな可愛い乙女の大冒険で訪れる不思議な世界で、黒髪の乙女と先輩は運命によって引き寄せられるのか?

この主人公である黒髪の乙女がとってもかわいらしいんです。天然系とでもいうのでしょうか。おっとりしていて、ちょっぴり思考が間抜けなところが本当に愛らしいんです。読んでいる私も、彼女を好きになってしまったくらい。そして、その乙女の背中をずっと見つめ続けて、なんとか視界に入るべく偶然を装っているのがもう1人の主人公である先輩。彼もある意味で天然のお間抜けさんかも。出てくる人物すべてがなんだかいとおしくなるような作品でした。


ここがいい、あそこがいいとかっていう部分的なものではなく、この本の流れや雰囲気が作るすべてのものがいい♪って感じ。んー、森見登美彦さん、他の作品も読んでみたくなりました。彼の作る作品の雰囲気は、私の好みのタイプみたいです。


この本の公式サイト があるみたいですよ~。
歩けよ乙女


タイトル:夜は短し歩けよ乙女

著者:森見 登美彦

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