活字中毒 -41ページ目

簡単手作りパン

先日、雑誌に出ていた村上祥子さんの電子レンジで作る簡単パンのレシピを見てはまってしまいました。パンって、私の中では手でコネコネしてすごく体力と時間がかかるイメージがすご~くあったんです。実家の母がよく手作りパンを作ってくれたんですけど、母は作り始めた頃は手でこねていたのに途中から機械を購入して作っていた記憶があるんですよ。多分それだけ大変だったってことですよねぇ。(母が不精だったのか・・・)

我が家の朝食は、ダンナサマが納豆ご飯。私と息子はパンというのが定番なのです。いつか自分で焼いたパンを食べさせてあげたいなぁと思いつつ、上記の大変な記憶があってチャレンジしてなかったんです。でも、この村上さんのレシピならめちゃくちゃ手軽!1時間かからないで作り上げることができました。


ちなみに、初挑戦だったおとといは1日で2回焼いてみました。1度目は「もう少し膨らんだほうがおいしいなぁ」って感じ。2回目は分量を多くして挑戦して失敗。(T_T)やっぱりちゃんとレシピ本を見よう!ということで、さっそく購入してきたのがこの本です。写真入りで細かくレシピのコツが書いてあるので読みやすいしわかりやすいんです。しかも、さまざまなアレンジ方法が掲載されているので、いろんなパンに挑戦することができそう♪シナモンロールとか、クロワッサンなんかもおいしそうですよ。

今日も息子が寝た後、本を見ながらさっそく基本のちびまるパンに挑戦。前回よりフカフカでおいしいパンができあがりました~。夜中なのに、さっそく味見しちゃった。(笑)明日の朝が楽しみです。


著者: 村上 祥子
タイトル: 村上祥子のふんわりパン―こねない!35分からできる!電子レンジで30秒発酵

ハリーポッターと不死鳥の騎士団

有名なハリーポッターの5作目となるこの不死鳥の騎士団ですが、売り上げはいまいちだったそうです。今までは1冊づつ販売されていたのに、今回はなんと2冊セットでないと売らないと言う不思議な行動に出たのも敗因だったのではないでしょうか。だって、ハードカバーを2冊一度に買うと4200円にもなるんですもん。懐具合からすると、ちょっと痛い人もたくさんいるはずですよね。あとは、そろそろ飽きてきたという人もいたのかもしれないです。

で、読んでみた感想ですが・・・。
前回の4巻ハリー・ポッターと炎のゴブレット までは、とってもおもしろくて一気に読んでしまうという感じでした。さすがに一晩とまではいきませんが、1日1冊のペースで読み終わってしまったくらい。私の場合、昼間は息子の相手をしているので読めません。ですから、彼が寝てからのみが読書の時間になるのであまり無茶な読み方をしないようにしているのですが、4巻に関しては朝方3時くらいまで呼んでいた記憶があるのです。読み終わって「あぁ、おもしろかった!!早く次が読みたいなぁ♪」と心が弾んだんですよねぇ。

でも、残念ながらこの5巻にはそういう気持ちを持つことができませんでした。何日かけて読んだかなぁ・・・。上下読むのにだいたい1週間くらいはかかったと思います。(正月休みで読んだので、読めない日もあったけど)おそらく今までよりページ数が多かったということもあるのでしょうけど、全体的な印象としては「なんかダラダラしている」と感じました。どうも流れが悪いような気がしたんです。流れって言うと変かなぁ?日本語の訳が悪いのでしょうか、なんか読みにくいなぁという気持ちになってしまったんです。だから一気に集中して読む気分になれなかったみたい。もちろん読み終えたあとは「あぁ、やっと読み終わったぁ」って感じかな。

ちなみに、ストーリーとしてはおもしろいんですよ。相変わらず3人は仲良しで、嫌なやつ(今回はスネイプ先生よりも強力な嫌な先生が登場!)をみんなでこらしめてしまったり。ハリー自身も15歳という微妙な年頃で、傲慢な気持ちが生まれてきたり、恋のことで悩んだりと普通の少年な姿が見えました。どちらかというといままでは神童という、なんでもできる男の子のイメージが強かったのでちょっと意外でした。それに引き換え、今回のロンの印象はハリーより大人っぽくなったみたい。今後のロンに大期待です。

おそらく、こんな風に文句を書きつつも、6巻が出たら読んでしまう気がします。だって、ハリーのその後が気になるから。次の巻では、一気に読みたいと思えるような作品を期待します。

余談ですが、チョウのような女の子を好きになるなんて、ハリーも女を見る目がないなぁって思っちゃった。(笑)


著者: J. K. ローリング, J. K. Rowling, 松岡 佑子
タイトル: ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻

パラレルワールド・ラブストーリー / 東野 圭吾

東野圭吾さんの「パラレルワールド・ラブストーリー」を読んでみました。今回のこのお話、なんだか不思議な感じ。本当に実現したらとても怖い「記憶の改変」がベースになっているんです。過去の記憶が自分の本当の過去と変わってしまっていたら・・・。しかも、その変わる前の記憶&変えたという事実を覚えていないとしたら。想像すると、とっても怖いことだと思います。

主人公は自分の記憶がおかしいことに気がつきます。時々夢で見る不思議な記憶。自分の彼女が、実は親友の彼女だったというもの。そして、その親友の彼女に片思いして、親友に嫉妬している自分がいるというもの。目覚めてから、その夢を否定するたびに沸き起こる不安と罪悪感。それが一体何なのか、気になっているうちにだんだん過去の記憶が蘇ってくるんです。なぜ自分の記憶が2つあるのか不安になります。

今ここにいる自分は本当の自分なのか。
自分の知っている今の生活は、本物なのか。

最後はとても優しい終わり方なので、決して怖い話ではないんですけどね。私は読み終わって、本当に過去の記憶を変えられる技術が開発されてそれが使われるようになったら・・・、とても恐ろしいことだと感じました。だって、誰かにとって不都合な過去を、勝手に消してしまうことができるから。もちろん自分にとってもそうだけど。

確かにそういう過去の記憶を改変する必要がある人もいると思う。何かの事件とかでトラウマになっている記憶を消すというのは有効な使い方なのかも。でも、私は自分の過去で消してしまいたいようなことはないかなぁ。今の自分を作ってきたものだから。過去が変わってしまったら、今の私じゃなくなっちゃう気がする。

私が私じゃなくなる・・・。
それって怖いことですよね?

著者: 東野 圭吾
タイトル: パラレルワールド・ラブストーリー

大好きな詠美さん

本を一冊づつ紹介していたらきりがないくらいなので、今日は大好きな山田詠美さんについて書いてみようと思います。

詠美さんの本に私が初めて出会ったのが、高校生の時でした。それが友人が読んでいた「ひざまずいて足をお舐め 」というすごいタイトルの本です。当時の私にはなかなか過激なタイトルだったんですけど、実際の内容はとても素敵な恋愛と女同士の友情?のようなものが書かれた小説でした。普通の恋愛小説って、男女の関係がなんだかきれいに書かれてますよね。でも、詠美さんの書いた本はハッピーエンドできれいにまとめようという感じじゃないんです。ただ、純粋に恋愛を書いてるんです。だから「あぁ、わかる気がする」という部分が非常に多いんですよ。読んでると心がきゅっって締め付けられて、泣きたくなる時もあるんです。こういうのを切ない気持ちっていうんじゃないかなぁって思います。詠美さんの本は結構黒人男性との恋愛が多いんですよ。だから一瞬抵抗があるように感じるんですけど、読み始めちゃうと全然関係ない。だって登場人物が外人だからって恋愛に関する気持ちはかわらないから。

私が特にお薦めの本は「ラビット病 」と「チューイングガム 」です。この「ラビット病 」に出てくるゆりとロバートは本当に幸せそうで、読んでいるとほのぼのとしてきちゃいます。この二人は世間体とかそういうものが一切気にならないくらい相手のことが好きなんです。こういう状態って子供の頃の「好き」に近いんじゃないかなぁって思う。なによりも相手を好きだという気持ちを大切にしているんです。私もこういう恋愛をしてるかしら?って自問自答しちゃう。できればずっとこの二人のような愛し合い方をしたいなって思います。そして「「チューイングガム 」はココとルーファスが出会ってから結婚するまでの出来事をつづったお話です。二人が一緒にいると、だんだんあなたの幸せが私の幸せになる。これって恋愛の最上級だと思いませんか?「私が幸せになりたい」ではなくて、「あなたが幸せそうにしているのを見ると幸せになる」なんですよ。あなたがいるから人生は楽しいって思える相手がいるのって最高ですよね。

詠美さんの本を読んでいると「愛する人なしの人生なんてつまらない!」って思っちゃう。もしこのページを読んでいて「詠美さんの本=エッチな話し」って思っている人がいたら絶対に作品を読んでもらいたい。確かに話しの中にはセックスやキスのシーンがたくさん出てくる。でもそれは素敵な恋愛を語る上でのおまけみたいなもの。やっぱりそれなしには愛を語るのは難しいと思うし、逆にその部分をなくしてしまったらただのウソ臭い恋愛話になってしまうと思う。そして、その部分だけを意識し過ぎるとせっかくの愛がだいなしになってしまうのでやめて欲しい。純粋に「愛するって素敵だな」って思わせてくれる本ばかりですよ。

間宮兄弟 / 江國香織

間宮兄弟を読みました。
大好きな江国さんの新作なだけに、ちゃんとゆっくり時間をとれるときに一気に読んでしまいたいなぁという気持ちがあったのでなかなか読めなかったんです。感想は・・・やっぱりよかった。読み終わったあとに、とてもホノボノした気持ちが沸いてきました。温かい気持ちというのかなぁ。ふわーっと心を温められたような気分になったんです。

主役?の間宮兄弟は見た目もイマイチ。お兄ちゃんは引っ込み思案だし、弟は押しが強すぎる。でも、どちらも性格はとてもいいんです。お母さんやおばあちゃんなど自分の周りの人をとても大切にしているし、自分たちの日々の生活をとても大切過ごしている。

たぶんね、彼らと付き合ったらすごく大切にしてもらえるし、毎日が温かい気持ちで過ごせるんだと思う。でも、逆に言えばドキドキしたり、ワクワクしたりという気持ちはないのかも。恋人にとって必要な気持ちって、いつもドキドキ・ワクワクしていたいという部分があると思うんです。たまには勝手にいろいろ心配して落ち込んだりすることがあっても、やっぱり会うと幸せでドキドキする。それが楽しいと思うんです。でもね、そういう気持ちを彼らに持つのが難しいくらい、なんだかすっかり落ち着いちゃってるんですよねぇ。まるでご隠居みたい。(笑)

もちろん本人たちは普通にドキドキして恋をしているわけなんですけど、相手の女性たちは「対象外」という感じで友達として見ているんですよ。

この本を読んでいて、昔の自分を思い出しました。当時、好きだった人がいたんです。どちらかというと世間で言うところのあまりイケていない、でも性格はとてもよい人。側にいて話をしているのがなんとなく楽しくて、よく話しかけて近くにいたもんです。今思い出してみても確かに好きだったんですよ。そんな時でも「あこがれの先輩」みたいなのはいて、そういう人は遠くから見ている(たまにすれ違うだけ)でも、すごくドキドキして好き!という気持ちが強かったんですよねぇ。その2人に対しての好きって、たぶん別の気持ちなんだろうなぁ。そして、そのよく近くにいた人というのは、きっと私にとって間宮兄弟的な存在だったのではないかと。

近くにいるとホノボノして、自分まで温かい気持ちになれる人。
とっても貴重な存在ですよね。


著者: 江國 香織
タイトル: 間宮兄弟


【その他のお薦め】


著者: 江國 香織
タイトル: ぼくの小鳥ちゃん